耳の中の宇宙

諸君は自分の耳の中を実際に見たことがあるだろうか。私は見たことがある。そこには無限の星々が広がる宇宙があるのだ。色とりどりの星雲が煌めき、未知なる生物がちらほら見える。彼らは宇宙で生まれるし宇宙で死ぬ。そういうものだ。捻くれた君はこう思うだろう。「じゃあ耳くそはなんだ?」と。耳くそは耳くそに決まっているだろう。バカか。耳くそだって立派な宇宙の一部だ。「宇宙の一部」というと私たちも誰かの宇宙の一部であり、耳くそなのかもしれない。耳くそに幸多からんことを。